都産技研の技術と試作ロボット

新型案内ロボットLibra

安全規格ISO13482/JIS8446-1に適合した新型案内ロボット

新型案内ロボットLibra

身長 1050mm
重量 40kg
サイズ 幅598×奥行700mm
搭載可能センサ 頭部:3DLiDAR、タッチディスプレイ
下部:超音波センサ×5
レーザー距離センサ×2
バンパーセンサ×2
走行性能 段差乗越性能:6㎜
登板角度:5度
点字ブロック走行可
最高速度:5km/h
開発環境 Linux(ROS)
Windows,Linux(OpenRTM-aist)

都産技研では、サービス業の人手不足に技術面で対応するため、施設内で安全に稼働できる自律移動案内ロボットの研究開発を行ってきました。Libraは、来訪者と対話し、施設内の情報を提供したり、目的地まで先導することができます。

このロボットは、一般社団法人電気安全環境研究所(JET)によってISO13482/JIS B8446-1の適合性評価を実施し、リスクアセスメントの精査からロボットの実機試験まで行い、2020年2月27日付でJETより適合判定の評価証明書を取得しました。

本技術の利用をご希望の企業様に対し、ライセンス契約を結んだ上で開発・製造文書など全ての技術情報をご提供します。また、講習会を通じて、Libraをベースにしたサービスロボットの製品化を支援します。

安全認証支援

ロボットの製品開発では、製造業者によるリスクアセスメントが必須です。製品に必要な試験の項目や判定基準は、リスクアセスメントの結果によって決まります。リスクアセスメントでは、ロボットの危険源を網羅的に探し、危害シナリオを想定します。次に、危害シナリオのリスクに対し、社会的に広く受け入れられるリスクに低減するまで、下図のように保護方策を講じていきます。

リスク低減のアプローチ

個々の保護方策は、ロボットの実機試験やドキュメント類の精査によって検証されます。同じ自律移動ロボットであっても、使用者や使用場所の制約、ロボットへの搭載機能によってリスクアセスメントの結果が異なるため、ロボット毎に試験項目や試験条件が変わります。都産技研では、Libraや共同研究による様々なロボットの開発経験を基に、お客様のロボット製品開発をリスクアセスメントの段階から支援します。

Libraのリスクアセスメントシート

T型ロボットベース

企業のロボット開発を容易にする「移動ロボット用プラットフォーム」

T型ロボットベース

サイズ 400×400×200mm
重量 7kg(バッテリを含まない)
電源 バッテリ 24V
性能 段差:10mm
傾斜:10度
最高速度:6㎞/h
特徴 点字ブロック走行可
段差の継ぎ目での旋回
開発環境 Linux(ROS)
Windows,Linux(OpenRTM-aist)

4輪ロッカーボギー構造

都産技研では、移動ロボット用のプラットフォームを開発してきました。このロボットを使用することによって、機構設計が簡略化できます。

活用事例

T型ロボットベースの高機能化 システムクラフト株式会社
ドライ掃除ロボット 株式会社キャロットシステムズ
商業施設案内ロボット 08ワークス株式会社
美術館案内ロボット 株式会社プラネックス
ホテル案内ロボット 株式会社日本ビジネスソフト

移動知能アプリ

地図構築(SLAM)と自己位置推定

ロボットに搭載しているLiDARで周囲の壁の位置を計測し、SLAMによる環境地図構築や環境地図上でのロボットの自己位置(現在地)を推定します。

地図構築(SLAM)

地図構築(SLAM)

自己位置推定

自己位置推定

ナビゲーション機能

地図上の目的地を与えることで、現在地からどの経路を進めば到着するのか、自動で考えます。

経路計画と障害物検出

経路計画と障害物検出経路追従制御
確定した経路に沿うように、ロボットを自律的に走行させることができます。
障害物検知
走行中に障害物が存在することを素早く検知することで安全性を向上できます。
障害物検知にはLiDARと超音波センサを併用しており、黒色の壁、ガラス、鏡のある空間でも検知できます。
障害物回避
走行経路上に障害物が存在した場合、障害物を避けて安全に走行できる経路を考えます。回避経路が見つからない場合には、迂回できる経路を考えます。
障害物停止
経路計画とは別に計算することで、障害物に対して反射的に停止し、衝突を防ぐことができます。

人との協調動作

ロボットに搭載されたLiDARで人の足を検出・追跡することで、人の後をついてくる追従や、一定距離を保ちながら先導案内などの人に合わせた動作をすることができます

人追従と先導案内

人追従と先導案内自動で追従
案内対象者がカメラの死角に入っても、レーザレンジファインダによる足追い機能により、可能な限り の追跡を続けます。※特開2017-219389
自動で先導
自律走行と案内対象者の位置追跡を組み合わせて、ロボットが案内対象者と一定距離を保ちながら先導させることができます。

会話知能アプリ

国立研究開発法人情報通信研究機構で開発された
音声認識、音声合成、機械翻訳の各種会話処理技術を、ネットワーク経由で利用できます。

商用利用には、プロアクシアコンサルティング株式会社が開発した会話・翻訳システムが使用できます。音声翻訳サービスには、通信量を1/10に削減する音声圧縮機能や地域に特化する固有名詞登録機能が備わるとともに、オンプレミス版やクラウド版が選択でき、様々なユーザ環境でご利用頂けます。

音声を捉えると直ちに
ネットワーク送信

  • ロボットのマイクに入った人間の音声を自動的に捉えることができ、音声の開始をボタン等で知らせる必要がありません。(発話区間検出機能)
  • 音声データは、音声の開始を捉えた瞬間に人が話し終わるのを待つことなくネットワークに送出されます。そのため、音声認識にかかる時間が短くて済みます。(条件によって500msec程度で完了)

マイクロフォンアレイで音声を捕捉

  • マイクロフォン4本とソフトウェア実装のビームフォーミング機能により、特定の方向から来た音声のみを聞き取ります。これにより、雑音環境下での音声認識性能を高めることができます。
  • 参照マイクを取り付けて、自ら喋った音声を除去する自発話キャンセル機能が備わっています(特開2018-207221)。発話中に割り込むこと(バージイン発話)ができますので、説明の途中でも次の会話に移ることができます。

タッチパネルとの連携で、
タッチでも音声でも操作可能

  • ロボットの顔画面となるディスプレイは、汎用のWebブラウザを使用してデザインでき、会話の内容をリアルタイムに映し出すことができます
  • タッチパネルを使用することで、音声認識がし辛い環境でも画面タッチで進行できます。

会話データはExcelで作成可能

  • 音声認識パターン、音声合成文章、画面表示用テキストは、言語とともにラベルで一元管理されています。喋っている途中で別の言語が選択されると、新たに選択された言語で言い直させることができます。
  • 会話データはTSVファイル(タブ区切りのファイル)で入力でき、一問一答形式のチャット会話であればExcelシートで簡単にカスタマイズできます。

音声認識、音声合成、機械翻訳は4言語に対応

  • 音声認識、音声合成、機械翻訳は、標準で日本語、英語、中国語(簡体字)、韓国語の4言語に対応しています。選択された言語の会話データが無い場合でも、機械翻訳を通して喋らせることができます。
  • ネットワークでの音声データ、テキストデータの送受には、SSLによるセキュリティ対策が施され、安全に利用できます。

状態遷移図による様々なシナリオ定義

状態遷移図.pdf

  • 受付の流れや案内の順序など、ロボットの活用場面に応じた動作(シナリオ)を状態遷移図で定義できます。
  • 状態遷移図は複数用意することができ、階層的に組むことができます。動作の切り替えや再利用等、複雑な動作を実現できます。

開発事例

屋外用大型ロボットベース「Taurus(トーラス)」

T型ロボットベースの大型版の「Taurus」は、防塵防水機能を備え、重量を300㎏まで積載することが可能です。また、6輪で特殊なサスペンションを採用することによって、凸凹道や50㎜の段差、10度の傾斜を安定して走行可能であり、その場旋回が可能です。複数のセンサを搭載可能で、自動での走行や人追従等の開発が可能となっております。

基本性能・スペックサイズ
防水防塵 IP43対応
サイズ 高さ1,000mm×幅700mm×奥行1,200mm/重量:150kg/積載重量:300kg/スペース:0.65m²
走行性能 段差乗越性能:50mm/登板角度:10度/最高速度:2km/h
車輪構成 6輪方式:前輪×2(受動輪)、中輪×2(駆動輪)、後輪×2(受動輪)
開発環境 Linux(ROS)
Windows,Linux(OpenRTM-aist)
搭載可能なセンサ 3DLiDAR×1/レーザー距離センサ×2/モーションセンサ×1/バンパーセンサ×2/超音波センサ×6/ロードセル×4/GPS×1/LED灯×1

活用事例

鉄道事業者向け警備ロボット アースアイズ株式会社

全方向移動ロボット台車「Circinus」

T型ロボットベースの全方向移動4WD版の移動台車「Circinus」は、小型で全方向への移動、その場回転機能を備え、軽量貨物(~10Kg)を積載可能です。『Twinlink機構』(特許申請中)を採用し、メカナムホイールでの最大時速6km/hまでの安定した走行に加え、25㎜の段差、7度の傾斜路の踏破が可能です。走行効率の向上のため、30Aでの高速無線給電システムの搭載が可能です。走行基盤にはROSのナビゲーションシステムを搭載しており、その運用管理はHTMLとJavaScriptによるカスタマイズが可能で、導入先のプログラマによる調整も容易です。

基本性能・スペックサイズ
サイズ 450×430×1250(荷台上部:400)mm
重量 自重40㎏、積載重量5~10Kg
性能 段差:25㎜
傾斜:7度(坂道長Max 5m)
最高速度:6㎞/h
特長 メカナム4WD機構による全方向移動、
無線(~30A)、有線での動作中充電可
その場旋回
点字ブロック走行可
接近検知(赤外線レーザ、超音波)
全方向バンパーセンサによる接触検知
運用環境 走行基盤:Linux(ROS)(SLAM,追従,リモコン)
運用管理:HTML&JavaScript

Circinus

搬送ロボット「MiniTaurus」

屋外用大型ロボットベース「Taurus」をリサイズした屋内用搬送ロボット「MiniTaurus」。スマホでの操作による人追従機能や巡回移動を使用することで、100㎏までの荷物を運ぶことができます。開発中の搬送システムを使用することで、タブレットやスマホからの呼び出し機能やロボットの状態(位置情報、バッテリの電池残量、カメラ映像、稼働時間等)を端末から管理することができます。

基本性能・スペックサイズ
主な機能 スマホ操作による人追従、巡回移動、無線充電機能
サイズ 高さ1,200mm×幅605mm×奥行900mm/重量:120kg/積載重量:100kg/積載スペース:600×580mm
走行性能 段差乗越性能:15mm/登板角度:5度/最高速度:2km/h
車輪構成 6輪方式:前輪×2(受動輪)、中輪×2(駆動輪)、後輪×2(受動輪)
開発環境 Linux(ROS)
Windows,Linux(OpenRTM-aist)
搭載センサ 3DLiDAR×1/レーザー距離センサ×2/モーションセンサ×2/バンパーセンサ×2/超音波センサ×2/ロードセル×4/LED灯×1
システム連携機能 呼び出し機能
ロボット情報管理機能

Circinus

低コスト清掃ロボットDebris

展示会場などの広いエリアを清掃するロボット(ハードウェア)を開発しました。
業務用他機種と比較して小型、軽量、安価となるよう、市販の汎用部品を多用しているので短期間で開発することができ、消毒清掃ロボット、軽量物運搬ロボットなどにも展開可能です。
事業化の際には量産効果でより低価格化が期待できます。

自律移動ソフトはRtino(株式会社セック)を導入することで、ソフト開発の負担を減らしています。※ ROSの公開パッケージを使っての自社開発ソフトでも自律移動も可能です。

本技術の利用をご希望の企業様に対し、ライセンス契約を結んだ上で開発・製造文書など全ての技術情報をご提供します。

サイズ 幅 430x高さ 555x奥行 720 mm
重量 35kg
搭載可能センサ 3DLiDAR
超音波センサx3
レーザー距離センサ
バンパーセンサ
走行性能 段差乗越性能:6mm
登坂能力:5度
点字ブロック走行可
最高速度:6km/h
自律移動ソフト RTino(株式会社セック)
製造コスト ボディパーツ以外の構成パーツ 84万円
ボディパーツ(FDM材料費) 77万円

Circinus

追従・自律移動案内ロボット「Tirin Robot」

多言語での音声認識、会話、説明、翻訳が可能で、搭載センサにより、追従及び自律移動(先導)しながらお客様への案内が可能です。移動時は、障害物を回避することができます。複数のディスプレイと連携、必要な情報を表示しながら案内が可能です。WEBアプリとの連携で様々な機能が追加可能(例:経路検索)。マスコット部は、他のキャラクターへ交換が可能です。

基本性能・スペックサイズ
身長 1270mm
重量 25kg
サイズ 幅530mm×奥行640mm
搭載可能センサ 頭部:LED
胴体部:赤外線カメラ
開発環境 Linux(ROS)
Windows,Linux(OpenRTM-aist)

活用事例

商業施設案内ロボット 08ワークス株式会社
美術館案内ロボット 株式会社プラネックス
ホテル案内ロボット 株式会社日本ビジネスソフト

自律移動案内ロボット「Libra(リブラ)」

T型ロボットベースに移動知能・会話知能を搭載して、自律移動型の多言語案内ロボットを開発しました。お客様との距離を適度に保ちつつ、博物館やホテルといった施設の中を先導してご案内します。

基本性能・スペックサイズ
身長 1015mm
重量 35kg
サイズ 幅610mm×奥行680mm
搭載可能センサ 頭部:カメラ×3(1台はチルト機構搭載)、マイク×8、スピーカー×2、超音波センサ×3、タッチディスプレイ×1
胴体部:荷台(鍵付き)、バッテリ扉(鍵付き)、超音波センサ×12
底部:超音波センサ×6、レーザレンジファインダ×2、バンパースイッチ×4
走行性能 段差乗越性能:6㎜/登板角度:5度/点字ブロック走行可/最高速度:6km/h
開発環境 Linux(ROS)
Windows,Linux(OpenRTM-aist)

活用事例

商業施設案内ロボット 08ワークス株式会社
美術館案内ロボット 株式会社プラネックス
ホテル案内ロボット 株式会社日本ビジネスソフト

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