サービスロボットの共同開発事例

販売元:ルーチェサーチ株式会社高速巡航型ドローン:SPIDER-NE

高速巡航型ドローンを用いた広域観測システム

遠隔操作や自動操縦のできる小型航空機のドローンは、使用方法が簡便であり、航空機やヘリコプターでは難しい狭い場所も飛行可能であるため、様々な用途で活用されています。ルーチェサーチ株式会社は小型ドローン「SPIDER」を開発し、橋梁点検、災害調査、レーザー計測など、顧客の幅広いニーズに応えてきました。しかし、現在のドローンはバッテリー容量制限のために、20分ほどの飛行しかできません。作業をより効率的におこなうためにも、さらに長時間かつ広範囲を飛行できるドローンが求められていました。そこで、都産技研と協力し、新しいドローンを開発しました。

製品の特長

長時間、広範囲の巡航を実現

実証試験で、46分、41.5kmの継続飛行を実現しました。実用化されているドローンの中では、飛行時間・飛行距離ともに最長クラスとなります。

高速飛行

浮上用と推進用のロータを別々に搭載することで水平飛行の効率性を高め、飛行速度を速め、長距離移動を可能としています。

自律航行

飛行コースを事前にセットすることにより、GNSSを活用した自律航行を可能にしています。

幅広い用途

災害初動調査、遠隔施設調査、広域環境調査など、幅広い用途に対応しています。

活用シーン
・土砂災害や地震災害直後の被害調査
・遠方に配置した機器の状況調査や火山や離島の調査など、広範囲にわたる計測、調査
仕様
サイズ:幅800×奥行800×高さ400mm
重量:3.4kg(バッテリーなし)
ペイロード:カメラなど300g
最大飛行速度:秒速20m(=時速72km)
想定価格
未定

開発企業からのメッセージ

都産技研様はドローン以外にも多くのロボットを扱っており、豊富な知識と経験をもとにしたアドバイスを、今回の共同開発では数多く頂きました。後々思い返してみて、特に良かったと思えるのは、「試作機を2機、製造しては」というアドバイスです。今回の高速巡航型ドローンは、推進力を高めるために、浮上用のロータに加えて、推進用のロータを取り付けています。推進用ロータは機体に対し斜めに取りつけているのですが、位置や角度の設定に、とても悩まされました。しかし、アドバイスに従って試作機を2機用意したことで、部品の種類や位置の比較作業がスムーズに進み、想定よりも効率よく開発を進めることができました。また、2機目の製造では、1機目で経験を活かして、筐体を薄く、軽量化することにも成功しており、製造方法の改良に繋がる知見も得られました。今後は、お客様の要望に合わせてカスタマイズを進め、早期の市場投入を図っていきます。

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