サービスロボットの共同開発事例

販売元:株式会社ハイメックス産業支援ロボット

全方位・小型運搬ロボット

ロール状の紙やフィルム資材(原反)の運搬や機械、パレットなどに受け渡すためのマテハン小道具を製作してきた株式会社ハイメックスは、重さ60kg程度の原反の移動や機械への取り付けなどをサポートする小型ロボットを開発しました。原反は、重い上に繊細な取り扱いを要求される資材で、うっかり落としてしまうと、製品として使えない状態になってしまいます。一方で、60kg程度の原反を扱う作業は、これまで機械化・ロボット化があまり進められてきませんでした。新開発したロボットにより、作業員の肉体的な負担だけでなく、精神的な負担をも軽減されることが期待されています。

製品の特長

ロール状の資材(原反)を運搬

人の手では運びにくい原反をしっかりと支えながら、運搬することができます。クリーンルーム環境でも使用可能です。

四輪駆動で全方位に移動できる

車輪は、1つ1つ独立して方向を変えることができるので、狭いスペースでも、縦、横、斜めに自由に移動できます。

巻軸の中心に自動で位置合わせ

原反を差し入れる機械の巻軸と、ロボットのシャフトの位置合わせを自動でおこなうので、原反の受け渡しがスムースにできます。

低い位置の原反も受け渡しできる

原反を支持するシャフトを上下に動かすことで、低い位置に置かれている原反もしっかりと受け渡しすることができます。

活用シーン
  • 印刷、電子機器など、各種製造業の工場
仕様
幅600×奥行900×高さ1400mm
昇降範囲 400〜900mm
車輪径 Φ85
車輪数 4個
車体重量 120kg
搭載カメラ画素数 200万画素
バッテリ容量 1112Wh(44Ah)
制御軸数 8軸
想定価格
  • 未定

開発企業からのメッセージ

ロール状の原反を運搬するロボットの研究は、5年ほど前から東京工業高等専門学校の多羅尾教授と共同で進めてきました。200〜300kgの重さの原反の移動や機械への取り付けは、既にロボット化されていますが、60kg程度の片もち軸タイプの機械に取りつけるタイプの原反は、まだロボット化されていません。そのため、様々な現場でロボット化の要望がありました。私たちも、研究を進めてきましたが、学生中心だったこともあり、詰めが甘く、未完成な部分がたくさん残っていました。それを実用レベルまで高めるために、都産技研様との共同研究開発を始めたのです。都産技研の皆様には、ロボットの仕様を決める段階から、ていねいにサポートして頂きました。ロボットのシャフトを機械の巻軸の中心に自動で合わせる機構は、このプロジェクトによって産みだされたものです。高価な機械がたくさんある工場の中を安全に移動するために、移動時は人間が操作するというように、人間と協働するロボットというコンセプトで、小型で安価な製品となるように目指しました。将来は、全自動化や幅広い作業に対応できるように、開発を進めていきたいと考えています。

このページのトップへ