サービスロボットの共同開発事例

アースアイズ株式会社産業支援ロボット

鉄道事業者向け警備ロボット

2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控え、日本の注目度は益々上昇しています。それを端的に示しているのが、外国人旅行者の急増です。外国人旅行者の増加によって、首都圏の鉄道などでは、警備や監視を充実させ、安全性を向上させることが課題となります。しかし、同時に、駅係員の負荷軽減も考えなければなりません。それらの相反する問題を一度に解決する策として期待されるのが、警備ロボットの開発です。万引き防止の監視カメラなどを開発してきたアースアイズ株式会社は、ロボットサービスに力を入れる日本ユニシス株式会社と協力して、鉄道事業者向けの警備ロボット「Perseusbot(ペルセウスボット)を開発。たくさんの乗降客の行き交う営業中の駅構内での実証実験も実施しました。

製品の特長

駅構内を自律的に移動

点字ブロックやスロープなどがたくさんある駅構内の環境でも、それらを乗り越え、自律的に移動します。

AIカメラで不審者などを自動検知

ロボットの機体には、2台のAIカメラを搭載。体調の悪い人や不審者、不審物などを自動検知します。

定点カメラの情報をロボットに共有

定点カメラからの情報をロボットと共有し、より広い範囲の警備や監視をすることができます。

たくさんの人の中でも安全に活動

ロボットの活動を周りの人たちに周知することで、人間の活動を邪魔したり、危害を加えたりせずに、安全に活動します。

活用シーン
  • 鉄道の駅構内など
仕様
幅610×奥行905×高さ1675mm
重さ 172kg程度
最高速度 3.7km
連続稼働時間 8時間程度
想定価格
  • 未定

開発企業からのメッセージ

このロボットは、駅構内で実際に使用することを念頭に開発したものです。駅構内は点字ブロックをはじめとして、床面の起伏がたくさんあります。そのうえ、スロープなども乗り越えなければならず、ロボットが自律移動するためには、とても過酷な環境です。そのため、屋外用に開発された都産技研様の大型ロボットベース「Taurus(トーラス)」を足回りの基本として使用しています。今回は高さ167cmもある大型ロボットがたくさんの人たちのいる場所で活動するために、リスクアセスメントには特に力を入れました。このロボットは、底面は幅60cm、長さ84cmの長方形をしていますが、高くなるにつれて、断面積は小さくなり、最終的に小さな円形になっています。人間は下半身よりも上半身の方が、周囲のものとぶつかり易い傾向があるので、そうならないように、ロボットの機体は上部が小さくなるようにつくっているのです。たくさんの人が行き来する駅構内での実証実験を無事故で終えることでき、安心した部分もありますが、同時に、課題もたくさん見えてきました。これから、課題を1つ1つクリアして、実用化にこぎ着けたいと考えています。

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