東京都立産業技術研究センター

ロボット産業活性化事業

中小企業との共同開発事例

有限会社デザインスタジオ・トライフォーム同調制御を用いた歩行支援ロボティックウェア「curara」の実用化研究

「自分の足で歩く喜びを。」着るロボティックウェアcurara

信州大学の橋本教授が以前から研究を行っていた「同調制御技術」。当初は人の動きに同調して動く握手ロボットで研究を進めていました。この同調制御は最先端の技術。この技術をどうにか人のために役立てることはできないか。そんな想いから、歩行支援ロボティックウェア「curara」の開発がスタートしました。脳卒中(片麻痺)患者や神経難病患者、高齢者など歩くことが困難な方々が、自分の足で自由に歩く喜びを再び味わえ、歩くための訓練になるようにという願いが込められています。今回、3号機まで開発が進んでいた「curara」をさらに進化させ、実用化を目指すため、都産技研と協力してcurara4の研究開発を実施。モバイルデバイスアプリの開発はキッセイコムテック株式会社、デザインは有限会社デザインスタジオ・トライフォームが担当し、より実用性を意識した製品が誕生しました。これまでも評価実験を担当してきた鹿教湯三才山リハビリテーションセンターが、今後はこのcurara4を用いてユーザーからの評価を進めていきます。

製品の特徴

同調制御法

人の動きに合わせて、動きを制御する「同調制御法」を採用。人の「動きたい」に反応し、ロボットがその動きに同調して歩行のアシストを行います。同調具合を調整することでその人に合った歩行支援が可能。無理やり動かされることがない人にやさしい制御法です。

相互作用トルク(力)検出法

高度なセンサ技術により、人のわずかな動きを検出。筋電電極の貼付が不要で、人の動きに合わせたスムーズなロボットの動きを生み出します。

非外骨格型構造

人の関節にモータの力を直接伝えることで、外骨格が不要となり、「動きやすさ」「軽量化」を実現。また、装置の着脱が非常に容易になりました。

装着型と衣服型の選択が可能

「装着型」…股関節と膝関節の動きをサポートする機能を重視。病院などでのリハビリテーションで大勢の方が装着し歩行訓練する場面に最適です。
「衣服型」…パンツにロボット部が内蔵されており、機器を装着しているとは思えないほどスタイリッシュな外観を実現。在宅等での個人利用に最適です。

専用付属品により、さらに快適に

専用のモバイルデバイスにより、簡単にシステム制御ができます。歩行時間・関節角度の計測も可能で、自分の歩行を評価することも。また、専用の椅子を使用すれば、簡単に装置の着脱が可能になります。専用の充電器も完備し、約2時間でフル充電が完了します。

活用シーン
  • 病院・リハビリ施設等でのリハビリ支援
  • 介護施設や在宅等での生活支援
  • 農作業・家事等の各種作業支援
仕様
制御方式:同調制御法
重量:約4~5kg
モータ数:4個
操作・解析:モバイルデバイス
バッテリー連続駆動時間:1.5時間
想定価格
オープン価格

開発企業からのメッセージ

「curara」のテーマは「人に優しいロボット」。その目指すところは、衣服のように自然で体の一部のように違和感なく装着できることです。今回、実用化に向けたモデル4の研究開発でもこの部分にはとてもこだわりました。実際に脳卒中(片麻痺)患者や高齢者などに装着してもらいその使用感を聞きながら、よりコンパクトで軽量、自然でスムーズな動きを追求しました。都産技研様には、この小型・軽量化の部分での技術的なアドバイスなど研究パートナーとして様々な支援をいただきました。資金援助・安全認証テスト・ソフトからハードまで細かいディティールに関する相談など、おかげさまでスムーズに開発が進められ、製品のコスト削減にもつながりました。また、今回販売会社として信州大学発ベンチャー企業AssistMotion株式会社を設立。会社設立に関することや、販売戦略等にも協力いただき、実用化に向けて大きく前進することができました。この「curara」が、歩くことが難しい人々を勇気づけ、歩く喜びを再び味わうことができる未来のために、これからも頑張っていきたいと思います。

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