サービスロボットの共同開発事例

販売元:株式会社メディカルスイッチ服薬支援ロボット「FUKU助」

服薬支援ロボットを活用した高齢者見守りサービスの事業化

超高齢化社会を迎え、年々深刻さを増している日本の医療費の問題。その中に、高齢者の患者が飲み忘れたり、飲み残したりすることで実際に服用されなかった「残薬」という問題があります。高齢者は慢性的な疾患にかかる人が多く、薬の量が多くなりがちなため、在宅の75歳以上の高齢者の分だけでも、服用されなかった残薬は年間500億円分にのぼるといわれています。株式会社メディカルスイッチは、高齢者の患者の手に渡った薬が、自宅できちんと服用されていることを管理するしくみがないことに気づき、服薬支援ロボットの開発に乗り出しました。薬の管理だけでなく、高齢者の見守り機能も備え、1人暮らしの高齢者とその家族を支えます。

製品の特長

服用時間をお知らせ

服用時間が来るとお知らせが鳴り、タッチパネル操作で、ロボット本体に保管されていた薬包を取り出すことができます。

約1か月分の薬包を保管

薬局で一包化された薬包を、4種類各30包ずつ収納できます。

スマホアプリで利用状況の確認・通知が可能

保管されている薬包の残数、服薬記録などをスマホアプリ「FUKU助」で確認でき、利用状況の通知も受け取れます。

継続的に機能をアップデート

インターネットを介した機能の継続的アップデートに対応しています。

活用シーン
・独居高齢者の自宅における服薬の管理
仕様
形状:卓上型
重量:約6kg
消費電力:25W未満
想定価格
未定

開発企業からのメッセージ

同じ薬でも、人から手渡されたものと、機械から無機質に出されたものでは、印象が大きく違います。機械でも薬を出すときに、やさしく声をかけたり、薬を受け取ると「ありがとう」と返事を返すようにすれば、高齢者の方も薬を積極的に飲んでくれるようになるのではないかと考えて、人型の服薬支援ロボットをつくりました。開発では、本体の中に納めた薬をピッキングして差し出す機構を実現するのが難しく、1年ほど試作を繰り返しました。「FUKU助」は薬包の提供状況や内蔵センサーの検出データをクラウドにアップロードする機能を備えていて、都産技研様とは、そのデータの閲覧や通知を受け取るためのソフトウェアを共同開発しました。今回、ロボットを使ってもらうユーザー企業と一緒に開発を進められたので、顧客評価をしっかりとおこなえました。その過程で、「認知症の方はゴミ出しの日を覚えられなくて困っている」というご意見を頂き、ゴミ出しの日をお知らせする機能を追加しました。2019年内には量産を開始したいと考えています。

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